「 テスの思い出 」  ( 2 ) 
ー 心のふるさと ー
 

 今、太鼓の練習から帰って来て、今日は、エイサーで汗をかきました。
カチャシーって言うのを教えてもらいました。

 これは、沖縄で、お祝いの席などで、喜びも悲しみもかき混ぜにして、今日、このときをみんなでたのしもう。ということだそうです。心の面ではそうです。
踊りは…、だから、これといって決まりはないそうです。今このときを、みんなで楽しもうよ。こういうことで、この気持ちがあれば、どんな風に踊ってもいいそうです。沖縄の心、こういうことを、直接地元の方から教えてもらえる幸せ。

 だいたいが、又聞き講習になってしまうものね。これは、ホントに幸せなことだよね。精神面も伝わってはじめて踊りになるね。でもカチャシー、自由にってのが実は一番むずかしい。

 ギターでも、インプロビゼーションとかいって、自由にテーマを展開させて弾いていいんだよ。テクニックは見て盗んでいいよ。って、それ一番むずかしいよ。

 太鼓も洋楽の楽譜に慣れていると、簡単に思える。でも、その感覚で太鼓を叩いてみると、どうにもこうにも様にならない。太鼓にならないんだよね。あれは、ホントに不思議なことだよね。
 太鼓を叩いているのに、ドラムをチョコチョコ叩いているみたいにしか聞こえないんだ。のりが違うんだよね。

 カチャシーもきっと、動作だけでなく、ホントのカチャシーののりになるには、やはり、地元の方に習わないとダメなんだと思う。

 話が飛ぶのだけれど、銚子の早打ち太鼓、ってうたごえで取り組んだ。
その講習会が地元銚子で行われた。
そのとき習ったのは、太鼓センターバージョンの「銚子の早打ち太鼓」だった。

 その夕、講習会の交流会の席。
地元の 銚子の早打ち太鼓 保存会の方がゲストにやって来た。
そして、地元バージョンを披露してくれた。
それは、あまりに、華やかで、素晴らしかった。そして、その日講習会で習った「銚子の早打ち太鼓」 とかけ離れていた。

 それに感銘を受けたうたこえの太鼓仲間は、地元のバージョンも合わせて習うことになる。しかし、地元バージョンは講習会のバージョンと違い、習得にかなりの修練が必要なのであった。

 その、銚子の早打ち太鼓 ひまわり故郷太鼓では、太鼓センターバージョンが定着している。そして、それはそれで、すばらしい発展を遂げている。
 打ち込みも鋭いし、バチ回しも鮮やか! 見てすごいと思う。

 夏休み時間があったので、太鼓の映像を見た。和太鼓連盟のビデオ。他の太鼓サークルの方々も 銚子の早打ち太鼓 をやっている。
この打ち込みが、腕を大きく回して、すごい!若さ溢れる太鼓なんだ。

 ひまわり故郷太鼓も、他の太鼓サークルも、地元の 銚子の早打ち太鼓 とはかけ離れている。
 でもね、両方とも、素晴らしい発展を遂げているんだ。

 突然ですが日本史で…。
インドが仏教の発祥の地なんだけれど、当のインドでは
ヒンズー教が席巻し、仏教は衰退。ところが、その仏教は、伝わった方の中国、そして、日本で栄えることになる。一応、受験は、日本史。

 という訳で、何かが伝わると言うこと。
そして、それがみんなの心に根付くということ。
ひまわり故郷太鼓には、これまでいろいろな演目が伝えられている。
 そして、ひまわり故郷太鼓の演目になってきた。
言わば、それは、ひまわり故郷太鼓の心であり、そして「ふるさと」
なんだと思う。

 これまでの講習でも、いろいろな演目の心、精神面も同時に、故郷太鼓は受け継いで来たんだろうと思う。

 その演目は、沖縄、水口、秩父、群馬(八木節)、三宅、八丈、三浦、金浦。
でも、全国にまたがるのだけれど、この演目がはじまれば、僕たちは、ひまわり故郷太鼓なのだと思う。
 懐かしい気持ちにもなるし、みんなに負けないように、ちょっとかっこよくやりたいと思ったりするのに夢中なのである。

 タリラリラリラー タリラリラリラー ラーリラ ラーリラリ

ってこれね。わたしが華薩さんに、水口の笛を教えてあげたときの口しょうがなんよね。「そんな口しょうがなの」って。へへへ。

 そんな訳で、故郷太鼓に参加させてもらって、二年半になるけれど、
ぶちあわせ太鼓叩いて、雷神をやると、まあいつでも元気が出てくる、とまあこういう訳ですわ。

 ちょっとテスから話がずれるけれど、
その人に、とってふるさとって言うのは、なんでしょうね?
その人の、最もその人らしいところ。

 カチャシーはきっと沖縄の人にとって、とても大切なものなのだと思った。
郷土部が、これから、エイサーをどう受け止めて、はるかぜ郷土部の演目、そう、あえて言うあらば、「ふるさと」にしてゆくのだろうか。

 九州は福岡、そして、テス。
それは、自分にとって、まぎれもなく、ふるさとなのだと思う。

 テスってやつは、いいやつなんだよね。ホント。
ビール飲みながら書いているから、言う訳じゃないんだよ。


 「 テスの思い出 」 その二 − 心のふるさと ー 
( 2006.7.8 by makio-ym )




      

ソーラさんとアスカさんののん気な一日 第二部 「 テスの思い出 」