「ソーラさんの提案 そのニ」



 タバコは、「憂さ忘れ草」といわれていたそうだ。

 あわてものわたしは、かえって気持を落ち着けるための薬として
一日に5本以上は吸うように心がけている。
 (また、妙な理屈でこじつけてるなー)

 たばこは、できれば「憂さ忘れ草」としてではなくて、
ホームページ更新してアップし終わったときとかに、
ゆっくりと吸うほうが、実はおいしいのである。

 妹尾河童さんの「少年H」で終戦の詔のあと、
教練射撃部の三八式の銃を、人知れず埋めるシーンがあって、
少年Hの戦争はそのとき終わったとかのシーンがあって、
そのときはじめて、Hはタバコを吸うんだよな。
読んだひといるでしょ。

 また、ソーラさんとアスカさんにタバコの煙をかけたらきっと
嫌われるだろうな。
  などと考えたり。

 取りとめも無く、そんなことを考えながら。
とにかく、わたしは、ウチにたどりつきタバコをふかしていた。

 すると、ソーラさんが

「ワン、ワン、ワンワン」

とないた。

 ベランダをのぞいてみる。
わたしにむかって何か言いたいことがあるようだ。

 「はー、なるほど。そいつはいい考えだねー」

 わたしはうなずく。

 散歩へ出かけようと言うのだ。
 
 「ハーァ」

とため息をついていても仕方がないので、
ソーラさんの提案によって、散歩へ出かけることにした。

 えっ、暗いって?
そ、そ、そおー。それほどでもないと思うんだけれど。

 散歩へ出かけるとき、彼女たちはすごくうれしそう。
とびはねている。
 
 そういえば紐はどこだっただろう。
「はて」

 そうだ、たしか下の下駄箱の所で見かけたんだ。
ソーラさんとアスカさんを抱えて階段を下りる。
 下駄箱の上に紐はのっていた。
これこれ。

 紐を首輪につけてあげようとすると、ソーラさんとアスカさんは、
我先にと争ってわたしの前へやってくる。

 いつでも元気なふたりだなー。

 おばあさんが帰ったあと、どうも二人とも
食事のドライフードを残すことが多かった。

 アスカさんは、ちょっと元気をなくしていたんだろうか。
 そうなのかなー。

 それとも、おばあさんがいる間、なにやかやと、
ご馳走をもらっていたのかなー?
 どっちだろう。

 もう今は、そんなこともなく、とても元気なふたりだ。

 外に出る。
 歩きながら、ちょっと「Blue sky」を口ずさんでみる。
でも、「がんばらなくっちゃ〜」にしてみた。

 公園をいつものコースより少し大回りで歩く。
気分いいなー。

 それから,ウチに帰り着き、わたしは、そのあと、
からだもほぐれてきたことだし、
ついでにジョギングへも出かけたのであった。

 そのうえ、夕方には、にんじんや、たまねぎ、
ジャガイモなどをトントンときざみ
カレーまでどっさりとつくった。

 そのため、日曜日も、朝から晩まで、
そして次の週の水曜日の夕飯ぐらいまで
カレーライスばかりを食べることになった。

 のってきたので、ホームページもエッセイと曲を組み合わせて更新した。

 このように、わたしは、
彼女たちにパワーを分けてもらっているのである。

 ほんと、彼女たちはいつも元気なんだよね。
 
             (おしまし)  
                          (2002年5月中旬)

(このページに流れている曲は「ROLL ME AWAY」です。ゆーすけさんの曲を使わせていただいています。少しブルーな気分も吹っ飛ばしてくれます。聞いてください)

     何より大切なもの?    目次