ー こがらし工房 −


「 秩父台のリフォーム 」



ひまわり太鼓には、もう既に、先輩たちが作った素晴らしい台がある。

あちこちささくれが出来たり、ヘコンだりしている。
ねじくぎやくさびがゆるんでぐらぐらしているところもある。

秩父台。倉庫の中に五台くらいある。
見た目が、全体に古くなっているので、注目もしなかったし、練習で精一杯。
目も向かなかった。

でも、よく見ると、すごく考えてキチンと作ってある。
すごいなー。

金浦神楽の台を作って、太鼓の台に興味が沸いたので、
しげしげと眺めていたのです。
先週、練習のあと、前から思っていたことを実行。
この秩父台を一つ自宅に持ち帰り、よーく眺めてみたいなー。
直せるところがあれば、直したい。

それで、その日は、自転車だったので、秩父台を一つ背負って持って帰ってきた。
とにかく早く見たくて。

それで、見ているうちに、直してみることにした。
出来るだけ、変えたりしないでそのまま。
ささくれを削り取って、表面をさっと磨いてあげた。
またささくれが出来ないように、ラッカーで塗ることにした。

綺麗な色で塗ろうかどうしようかと悩んだけれど、透明のラッカーにした。
ところが、杉材とラワンで出来ているためか、色が付きやすくて、
透明のラッカーなのに、ずいぶん色が付い、濃くなってしまった。
色を着けようか、そのままにしようかと、悩んだのが意味がなかった。
苦笑いなのだけれど、おかしくて仕方ない。
ひとりで笑ってしまった

バラして、ひとつひとつの部品を塗って、また組み立てたら、
塗った分が分厚くなったのだろう。ガッチリはまった。

くさびが一つなくなっていたので、削って作ってあげた。
それでも、ねじれ、横揺れがあったので、補強の板を木ネジで止めた。
ゆれが、かなり小さくなって、ガッチリした。

見直していて関心したのは、太鼓を支える中心の前板。
厚さ3.5センチ。長さ62センチ。幅25センチ。
このりっぱな一枚板のすごいラワン材を削りだして作ってある。
もうこれだけで勝負あり。
それを丁寧に、かつシンプルにダイナミックに、手頃な棒で止めてある。
ラッカーで塗り直したら、とても綺麗になった。

ちなみに、これに匹敵する材をユニディで探してみたが…。
なかなか見つからない。
見つかった!四メートルくらいある。大きな板を切るしかない。
それくらいダイナミックな材を惜しみなくここに使っている。
市販の太鼓台では、考えられないことだ。
この秩父台をそれだけ、すごい作品だと思っている。

塗料のあとが少し残っていたので、完成当時はきれいに塗ってあったのだろうか。
ひまわり太鼓が屋台囃子に取り組んだ2000年の作みたい。

銚子の早打ち太鼓のを打つときにも使えると思う。
きれいにいくつか直して、そろい打ちに使ったら
さぞかし見事なことだろう。




「 秩父台リフォームしました。
ちょっと見てみません?」

( 2005年4月26日更新 )


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