マッキーさんは思う。
ど近眼でも大して困りもしないけれど、誤解はこまるな。さびしいのはいやだなー。
マッキーさんがど近眼であるというと、手を引かんばかりに親切にするひとがある。
大丈夫ですか。ここに階段がありますよ。
誰に、いうてるんじゃい。かまわんといてくれー。
そういえば、マッキーさんがある日、電車のなかでお年よりに席を譲ろうとした。
(あっ、お年寄りだ。席ゆずんないないとなー。
でも、いかにも、譲りますというのもわざとらしいし、
そうだ、次の駅が近づいたら、降りるふりをして席をたとう。)
席を譲るのも、なかなか勇気がいるのである。
中には、風変わりな年よりもいるのである。
「どうぞ」などというと。
(なに、おれが年寄りだってーのかい。冗談言っちゃいけねえよ。
テメーの方がよっぽど疲れた顔してるぞ。おとなしく座ってろい)
みたいな。
こんな、ジジいには絶対なりたくない。
とはいえ、この態度は、どこかで身に覚えがあるなー。
そういえば、話がづれるけれど。
やはり電車に乗っていて席がポンとあいたので、だれも座ろうとしないので、ラッキー、それじゃーと座ってみると。
目の前にお年寄りが立っていたり、赤ちゃんを抱えたお母さんが立っていたりする。
(そうか、みんな、この方に席を譲るために座らずにいたんだなー。
それに気付かずに座っちゃったなー。カッコわりー)
気付いた瞬間に立てばまだしも…。でもちょっと勇気がいる。
立てずにそのままでいると、やっぱりばつが悪い。
お年よりの中には、耳の遠いひとがある。
ミニダックスの場合、耳はかなりよくて、年をとっても、人間の数倍はきこえたりするかも。人間は大変そうだなー。
でも、都合の悪いことはさらに聞こえなくなるような…?
ところがちょっとウワサなどしていると、ちゃんと聞こえていたりするから不思議である。
何でだろう?
マッキーさんも人のことは言えない。ど近眼だと確かに見えにくいのではあるが、こうしてネットでエッセイも書いていたりするのである。見えてないかといえば、そうでもないようだ。
見えねー、といっているわりには、ソーラさんの顔はしっかり覚えていたりする。それにソーラさんがナイスボディということも、しっかりチェック済みなのであった。
どういう訳けだろ?
日々の生活で困るのは、なしドロボーじゃないけれど、いろいろ誤解があることだなー、と思う。
車の運転で若葉マークや落ち葉マークがあるように、誤解を避ける方法が必要だなー。
誤解をなくすひとつの方法は、見なければいいのである。
見たいと思っても、我慢してればいいのだ。見ようとするからいろいろ誤解も生じるのである。でも見たい。知りたい。結構野次馬である。
ど近眼より、全く見えないほうが、かえって周囲もよく分かるし誤解もなくてスムーズにゆくくらいかも知れない?。
(いっそ中途半端に見えるより、見えないほうが楽なのかなー。)
「とうとうぬかしやがったな。」
マッキーさんは度肝をぬかれる。
そこには、グラサンで、しっぽで白状を振り振り歩いて来るじいさんミニダックスがいた。
「お体が不自由だと大変でしょうね」
「ぜんぜんこまりゃしねよ。人生楽しいもんだよ。へへへ。」
「おめえさん、いまいっそ見えねー方が楽だとかぬかさなかったか!そういう甘ったれたこと言ってもらっちゃー困るんだよ。こんどそんなこと抜かしたら、しっぽをくわえて振り回してやるからな。おぼえてろよ。どアホーが。」
と、通り過ぎていった。
(ふー)
また、ソーラさんはあれだけのナイスボディであるのにスタイルのことを気にして、ダイエットしたりしている。
アスカさんがダイエットするのはわかるけれど。
それにアスカさんは鼻さきのラインのことも気にしているのだ。
やけにつまらないことで、ごちゃごちゃ言ってるなーと自分のことは棚にあげて、マッキーさんはあきれるのであった
ミニダックスのショボさんと話す。(またも、新キャラいきなり登場)
「ど近眼はやっぱりけっこう困りますね。どうも」
などとマッキーさんはグチる。
すると、ショボさんは、
「マッキーさんはうらやましいよ。ほんと。あー、いいな、いいなぁー。ギターは弾けるし…」
「だって、禁じられた遊び 程度ですよ」
「僕なんか、なんにも特技ないですよ。ほんと。全くダメなんですよねー。どうせ、僕なんか。ほんと。じぇーんじぇんダメダメ。あー、もうだめだー。」
(そういいつつ、ショボさんは、こういう犬い限って、実は、けっこうやり手の仕事人だったりするんだよなー。)
なんだか、これは、いかんなー。さすがのマッキーさんもグチり負ける。あんまり、カッコいいもんじゃないなー。
それ以来、マッキーさんはグチるのはやめにしたのであった。
(おしまい)
今日は曇ってますね