「WormLoveloveNo.1 その三」


 あら、何かご用かしら…?

とアスカさんは興味を引かれて、
ついテレパシーを受入れてしまうのである。

 (エヘンッ、それでは、はっぴょうー♪
          うそうそヤンヤンさんの気持ちです。)(テレパシー係)

 「すきすき すきすき すーきす きー(ホッ)
          すきすき すきすき すきすき すー(ヘイ)♪」

 これが、アスカさんのあたまのなかで3回ほど陽気に歌ってそして、消えていった。その声はうそうそヤンヤンさんであった。聞いている間、少し頭がクラリとした気がした。

 おかしなテレパシーであった。こんな、変なのははじめてである。
実はこの瞬間、すでにアスカさんは、ミニダックスヴィールスWorm Love loveNo.1に感染してしまったのである。

 次の日も、それに気付かないアスカさんは、いつものように、ベランダにねそべって、近所の犬や鳥たちと話すとき、ご主人の帰りを予知するとき、いつものようにテレパシーを使うのである。

 しかし、そのたびに、いつもとちょっと違った疲労を感じるのである。
どういうわけか、テレパシーを送る相手だけでなく、その他の犬たちの顔が一瞬頭の中をよぎるのである。

 この瞬間、アスカさんは、WormLoveloveNo.1の術中にはまっているのである。

 そのころ、おばさんのうちのヤンヤンさんのところに不思議なテレパシーが届いていた。
そのテレパシーはささやく。

 「あのー、すいません。
       ちょっと話したいことがあるので、どうか聞いてください」

ヤンヤンさんは、テレパシーが誰からかな?
と考える。聞き覚えのある声である。

 「この声は、確か、一度お見合いをしたあのかわいいソーラさん?」

 それでヤンヤンさんは、かなり興味を覚えるのである。
(おっと、これはラッキーな)
 そして大急いでテレパシーを受け入れるのである

 (エヘンッ、それでは、はっぴょうー♪
     うそうそソーラさんの気持ちです。) (テレパシー係)

 「すきすき すきすき すーきす きー(ホッ) 
          すきすき すきすき すきすき すー(ヘイ)♪」

 これが、ヤンヤンさんのあたまのなかで3回ほど陽気に歌ってそして、消えていった。その声はうそうそソーラさんであった。聞いている間、少し頭がクラリとした気がした。

 ちょっとかわったテレパシーであったけれども、ヤンヤンさんには実にすばらしいもののように思えるのであった。

 「デヘへへへー、そうなのー。そうだったのか。」

 実はこの瞬間、すでにヤンヤンさんもまた、ミニダックスヴィールスWorm Love loveNo.1に感染してしまったのである。

              (つづく)

     その四