「アスカさんついにやっちゃったの!?」



 ある日、ウチに帰り着き、いつものように彼女たちをベランダへ出して、
わたしはのんびりとテレビを見ていた。
 サッシを開ければ彼女たちは勝手にベランダへ飛び出して行くのである。

 今日も疲れたなー。ふーう。
のへーっとしていた。

 今日は、ソーラさんとアスカさんをあまりかまうことも無く、
おきまりどおり、ベランダへ出して、自分は食事に入る。
 ソーラさんがワンとなくので、
はいはいと、冷蔵庫から例のサツマイモを取り出して、
スライスにしておやつがわりにあげた。

 これで、しばらくは黙らせることが出来るのだ。

 なんてつれないことを言うのだろう。

 しかし、どうもサツマスライスをあげても、きょうは、ときどき、なくなー。
それでも、仕事から帰って来ると、もう疲れてもいるので面倒くさい。
しばらく放って置く。わたしはボケーとテレビを観賞を続けている。

 でも、なんとなくちょっと気になった。

 物事の失敗は、普段の流れに流されて、思い込み、
油断するところから起こることが多いのである。

 思い直して、彼女たちを抱き上げて、
ちょっとくらい挨拶をしておかなければと思った。
疲れて、面倒くさいときほど、一応のチャックが必要なのだ。

 ベランダから中へ入れたあと、台所を自由に歩かせておいたのだ。
アスカさんは板の間の台の下に伏せていた。
 わたしがのぞくと愛想よくしっぽを振りながら出てきた。
 
 ソーラさんは、
台所の流しのところに敷いてあるマットの上に横座りしていた。
なんかきょうは、よくなくし、元気もない様な?
 横座りしているソーラさんをよく見れば、
左のお尻のところがおおきく丸く毛が抜けてハゲになっている。
その抜けた所の真ん中あたりが、赤黒くなっている。痛々しい。

 あらら、ソーラこんなになっちゃって(;_;)

               (つづく)

     その二