13 YAMAHA FG-302B ( ヤマハ FG−302B )


 やはりFG−402Bの兄弟ギターです。
結局FGー152B、FG−202B、FG−302Bとこのシリーズ5機種のうち3本も買ってしまったのでした。( あとFG−252BとFG−402B )

 しかし、このギターは、ホントにきれいで、きれい過ぎます。
きっと買ったけれども、まったく弾かれることなくお蔵入りしていたみたいです。まったくこなれていない音です。
だから、これからでも弾きまくればいい音に変わってくると思いますが。今もお蔵入りしています。

 きっと、今の所蔵ギターの中では、FG−402Bに一番近い音だと思いますがー。
ハッキリした、お行儀の良い音になってます。
このギターの駒は真っ直ぐに行儀がいいです。その辺にも、このギターのキャラが出てます。
( FG−202B、FG152Bは末広がりの形で、ちょっとワイルドです )

 ついでに、話がそれて…。FG−402Bは、ハカランダ合板のサイド&バックで、バックが三枚(3ピース)に分かれてます。音は、高音と音の輪郭をギリギリまで強調した感じで、バランスがいいと言うよりも、悪い言葉かもしれませんが、「金だらい」みたいにキンキン、ガリガリしてました。フォークタイプというだけで高音が強調されてますし、その上に、バックが三枚に分かれています。バックが3ピースというとマーチンのD−35が本家ですが、やはり高音と低音が強調されますよね。それを両方やっているので、キンキンしてます。これだけキンキンした音も案外その後出会いませんので、個性と言えるかも。その当時はもう少しバランスよく響いた方がいいんじゃないかなと思ってました。今は、あの「金だらい」の音をもう一度確かめて見たいです。

 ついでの、ついでに。
FGのフォークタイプでバックが3ピースになっている機種は、他にFGー252と言う機種があります。これは、オレンジラベルの第一期で、数字の後に「B」がついていないです。こちらはフォークタイプといっても少しボディーが大きいです。
雑誌で、所蔵ギター紹介などのコーナーでプロのミュージシャンが「わたしのFG」って感じの記事で見かけました。これも中古楽器店では、未だ見かけたことがありません。

 思うのですが、サイド&バックがバリサンドルとあります。
合板と言うのはピンからキリまであります。たとえば、木目がきれいだから化粧版として張る場合。中は、もっと時価で安価な木材でもいい訳ですよね。表面はハカランダで、中はナトーとか。

 あるいは合板でも、質にこだわって、狂いが出ないことや、加工のしやすさ、均一さの重視などの目的で、あえて合板にする場合もあるかも知れません。近年、合板加工の技術、接着剤の改良など進歩あるでしょう。合板だから、質が落ちると言うことも一概に言えないと思います。何せ、丈夫さと、均一性に優れています。
なにせ丈夫です。ぶつけても割れない!けっこうFGの大事な要素ですよね。だからどこでも持ち歩けるし、神経質にならなくていい。だから気軽にたくさん弾ける。ギターは弾いてこそ価値があるので、気軽に弾ければそれだけ音が良くなる。愛着も増します。
 名器FGー180、FG−150などは全部合板で出来ているのです。合板も侮れないどころの話ではありません。
 カナダのシーガルギターも合板の質にこだわってます。また、オベイションのアダマスと言う高級機種のトップもまあずれるのかもしれませんが、ある意味合板ですね。

 このころのオレンジラベルの二期「B」シリーズのFGの合板がどんな程度だったのかわかりません。化粧版レベルなのかなー。
そうすると、音の性格は、木材のキャラと言うより力木のブレイシングキャラということになりますかねー。





モデル名 YAMAHA FG-302B
製作年 1978年
top エゾ松合板
side & back パリサンドル合板
neck ナトー
bridge & fingerboard パリサンドル
ラベル オレンジ楕円
弦長 636mm
特徴 フォークタイプでもボディは比較的大きい。202Bと同じ。駒の形が302Bの方がおとなしい。
購入時のエピソード 2001年頃か。
FG−402Bにさらに近づいた上位機種をゲット。シモクラセカンドハウスがお茶の水駅に近い方の二階。試奏していたらー、どうせ化粧版だよねって外野がー。





kogarashi_site ギリギリスな一日 index